第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会愛知県代表決定戦が11月17日(日)に稲沢市にある豊田合成記念体育館エントリオで開催された。第1試合女子決勝戦は、2大会ぶりに決勝戦で相まみえることになった人間環境大学附属岡崎高等学校(以下人環大岡崎)と豊川高等学校(以下豊川)の対戦。
第1セットは、中盤までに瀬戸・神谷(心)・櫻井の3本のサービスエースを奪った人環大岡崎が主導権を握り、12-10とリードを奪った。中盤から終盤はフェイントやプッシュ、セッター加藤のツー攻撃等により相手を寄せつけず、タイムアウトを一度も取らずにセットを先取した。
第2セットは、序盤に人環大岡崎が櫻井のためらいのないハイブリッドサーブで豊川を苦しめ5連続得点、5-1と幸先のよいスタートを切った。その後は互いにサーブで攻め合い、サーブレシーブをダイレクトでブロックしたり強打で相手コートに叩きつけたりする場面が何度も繰り返された。流れを変えたのは豊川で、ラリー中に相手の軟打を拾って流れを引き戻し始めた。終盤、豊川は19-20から石橋のサーブを起点とする4連続得点で逆転した。22点目、コート奥へ放ったサーブで相手レシーバーを弾き、エースを奪ったのが大きなポイントとなった。デュースに入ると、相手のミスで26-26に追いついた豊川が、石橋の強打と井上のダイレクトスパイクでセット奪還に成功した。このセットは20-20から互いに連続ブレイクを奪い合うなど、手に汗握るせめぎ合いがエントリオの観客を大きく沸かせた。
第3セットも前セットと同様、出だしから櫻井のサーブを起点に4連続得点を奪った人環大岡崎が4-1と優位に立った。中盤、キャプテン石塚が相手ブロッカーに捕まり苦しむと、15-16でセッターを前嶋に交代、ここからテンポが少しだけゆっくりした攻撃に切り替わった。アタッカーが余裕をもって強打を放つようになった人環大岡崎は、ミドルブロッカー石塚と吉田の連続得点で23-22とすると、最後も吉田がアタックを決めてセットを奪った。人環大岡崎はこのセット、石塚が8得点、吉田が7得点と、両ミドルが活躍した。また、リベロ橋爪が安定したサーブレシーブと献身的なディグでチームを支えていた点も見逃せないポイントであった。
第4セットは人環大岡崎のバレーだった。8-3とリードするまでに石塚が5得点とチームを牽引した。このセット、石塚はサービスエースを含む9得点と大活躍、キャプテンらしさを発揮した。
第1シードの人環大岡崎がサーブで押し、ネット際では軟硬を織り交ぜた攻撃で相手を苦しめ、セットカウント3-1で全国大会への切符を手中に収めた。高校総体に続き全国への切符を手に入れた人環大岡崎は、3年ぶり46回目の優勝に輝いた。
試合結果は下記の通り。
▪️ 女子決勝
人環大岡崎高校 3-1 豊川高校
(25−21,26-28,25-23,25−13)
人間環境大学附属岡崎高等学校出場メンバー
1 石塚 春陽 3年
2 吉田 磨世 3年
4 神谷 心美 3年
5 櫻井 眞央 3年
6 加藤 咲紅 3年
7 瀬戸 美鈴 3年
8 福岡 結 3年
9 渡邊 珠杏夢 3年
10 前嶋 華音 3年
11 小久保 月輝 3年
12 橋爪 清音 3年
14 近藤 未乃 1年
15 江間 野々花 1年
18 神谷 美優 1年
監督 伊奈 弘人